町宿 宝来家、始まります。

新型コロナウイルスの流行が始まった2020年、宝来家は休業しました。

再び宿をやろうと決めたのは、2023年のこと。そして2024年、まずは一階のカフェから動き出しました。茶蔵をガレージ部分まで広げ、路面店へ。理由のひとつは、宿を再開するにあたって、動線をシンプルにしたかったからです。

大きな建物を丸ごと使うと、一人での営業は厳しい。お客さまにとっても、あちこち迷わずに済むように。そうして新生・茶蔵がスタートしたのが、2024年11月でした。

そこから2025年は、クラウドファンディングの準備をコツコツと、地味に重ねる日々。年が明けて2026年、ようやくクラウドファンディングを始動しました。4月26日にスタートし、5月31日に終了。216名の方から、2,891,000円ものご支援をいただき、再開の目処が立ちました。

本来、客室は2階と3階に全部で9部屋あります。けれど今回は、3部屋のみに厳選しました。昭和6年に建てられた木造三階建ての建物を、できるだけそのまま味わっていただきたい——その思いから、多くの部分に手を加えず、当時の姿を残しています。

大きく手を入れたのは、客室です。畳を板間にし、布団をベッドに替えました。エアコンを設け、照明としつらえはシンプルに、カーテンの代わりにロールスクリーンを。客室のドアには、新たに鍵を設けました。そのほかはほぼ手つかずのまま。ただ、階段にだけは手すりを取り付けています。

旅館業をはじめるにあたって、大きな課題となったのが消防設備でした。6年ぶりの再開とあって、ほぼ全面的な改修に。火災報知器、誘導灯、消火器、そしてそれらを管理する基盤まで、すべて取り替えます。

当初は7月20日のプレオープンを目指して動いていましたが、資材の高騰で、予算内では厳しい現実に直面しました。大工さんをはじめ、たくさんの方にお願いし、無理を聞いていただきながら、少しずつ前へ。その傍らで、宿の予約サイトをつくり、クラウドファンディングのリターン品を制作し、順次お届けをはじめました。

そうして迎えるのが、令和8年8月8日。末広がりの日に、宝来家はプレオープンします。グランドオープンは、8月13日。新月の日です。

大変お待たせいたしました。宿を再開する運びとなりました。

支えてくださった多くの方へ、心よりの感謝を込めて。再開のご案内をさせていただきます。

新しい町宿 宝来家を、どうぞ末長く、よろしくお願い申し上げます。